子宮頸がんは近年20代や30代の若年層で増加傾向にあります。子宮頸がんの発生には、
HPV(ヒトパピローマウイルス)と呼ばれるウイルスが関わっています。このウイルスは、
子宮頸がんの患者さんの90%以上で見つかることが知られており、HPV(ヒトパピローマ
ウイルス)が長期にわたり感染することでがんになると考えられています。なお、この
ウイルスに感染すること自体は決して特別なことではなく、性行為体験がある女性であれば
誰でも感染する可能性があります。
子宮頸がん予防接種は全ての発がん性HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐ
ものではありませんが、子宮頸がんの原因となるウイルスの中でも約50%~70%を占
めているHPV16型、18型の感染を防ぐことができます。このワクチンは、HPV(ヒト
パピローマウイルス)に感染している人に対しては有効性が低いことから、感染の機会
を得る前の接種が推奨されています。
※平成25年度に予防接種法に基づく定期接種としてHPVワクチンの予防接種が開始さ
れましたが、HPVワクチン接種後にワクチンとの関係が否定できない持続的な疼痛等の
副反応が見られたことから、国の方針に基づき予防接種の積極的な勧奨を控えていまし
た。その後、国の専門家によるワクチンの有効性及び安全性に関する検討等が継続的に
行われ、HPVワクチンの有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたため、
令和4年4月から積極的な勧奨を再開することになりました。
ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がんとHPVワクチン~(外部リンク)
接種対象者
小学6年生~高校1年生相当の女子
接種回数・方法
3回(2種類あり、3回とも同じワクチンを接種)
筋肉内に注射します。
副反応
注射部位の痛み、赤みや腫れなどの局所反応と、軽度の発熱、倦怠感などの全身症状で、
いずれも一過性で数日以内に軽快します。まれに、重い副作用としてアナフィラキシー
様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難など)が現れることがあります。また、恐怖
感・情緒不安定・痛み等による反射(血管迷走神経反射)として失神が現れることがあ
るため、接種後30分程度は、座った状態で様子をみる必要があります。
接種医療機関
福岡県内の指定医療機関で接種できます。詳しくは健康増進課にお問合せください。
持参品
・予診票(事前に記入し、当日ご持参ください。)
・本人確認書類(健康保険証など)
・母子健康手帳
※予診票は、保護者が同伴する場合と同伴しない場合(13歳以上に限る)で様式が異なり
ますのでご注意ください。
※保護者が同伴しない場合(13歳以上に限る)は、予診票に保護者の署名が必要になります。
※予診票をお持ちでな��場合、保護者が同伴する場合の様式は医療機関にございますが、保護
者が同伴しない場合の様式が必要な場合は、健康増進課までお問い合わせください。
注意事項
HPVワクチン接種により引き起こされた副反応で重篤な健康被害が生じ、国の審査会
にて予防接種によるものと認定された場合は予防接種法に基づく健康被害救済制度に
より給付を受けることができます。(予防接種後健康被害救済制度(外部リンク))
まずは健康増進課までご相談ください。